皆さん、こんにちは。
少しずつ暖かくなり、春の気配が感じられるようになってきました。
これからイベントシーズンが本格化してきます。
ショッピングモールなどでは物産展や戦隊ヒーローショーなどが開催され、
賑やかなシーズンの到来です!
せっかくショッピングモールに集客があるのに、自分のショップが目立たなくて
集客が少ないというご相談をお寄せいただくことがあります。
そう、不思議とお客様の流れはだいたい決まってしまうものなんですよね。
いかに自分のお店にお客様を引き寄せるか。
どのショップの方々も、皆さんと同じように試行錯誤していらっしゃいます。
もちろんショッピングモールのメインストリートに店舗を構えていても、
同じように集客力アップに力を注いでいらっしゃいます。
目立つ場所のショップと同じ販促をしても、やっぱり目立つショップの方が
集客は多くなりますよね。
そこで今日は、少し過去の体験談をご紹介しようと思います。
これは某メーカー勤務時代の話。
とある地方のショッピングモールの催事場にヘルプに行きました。
与えられていた催事スペースは、メインストリートからは程遠い場所。
お世辞にも人通りが多いとは言えない特設の催事スペースでした。
そこにワゴンを3台与えられて商品を販売するのです。
この催事のために販売員さんを2名お願いしていました。
3日間の催事のうち、自分は初日と2日目だけヘルプに入ることになっていました。
「○○円以上お買い上げの方に風船プレゼント」
売り場にPOPと風船をディスプレイし、お客様のご来店を待っていましたが、
人通りが無いので目立ちません。
こんな時って、大きな声で告知しても、あまり効果が無いものなんですよね。
人の話し声や店内アナウンスの音でかき消されてしまいます。
メインストリートを歩くお客様は、「何か言ってる人がいるなー。」程度で素通り。
こちらの通路へ来て下さる人はほとんどいません。
ただ時間だけが過ぎ、売り上げは伸びない・・・
2人の販売員さんも、商品が売れないので焦っていました。
陳列を変えてみたり、POPを派手にしてみたりと、とても努力してくれていました。
「商品を売らなければいけない。」という、そのプロ意識の高さに感謝した程です。
そこで自分は、ディスプレイしている風船を何個か手に取り、
売り場を販売員さんに任せてメインストリートの方へ向かいました。
そしてお子様連れのお客様に風船を無料で配ったのです。
本来なら○○円以上お買い物をしていただかないと差し上げられない風船。
景品として準備した風船を、通行人のお客様に無料サービスしちゃいました。
手持ちの風船が無くなると、また風船を取りに売り場へ戻る。
30分か1時間か・・・
しばらく風船を無料配布して売り場へ戻りました。
しばらくすると、お子様連れのご夫婦が売り場へ来てくださいました。
「風船が欲しくてお店を探して来たんですよ。」とおっしゃって下さり、
商品をご購入いただけたのです。
私が配った風船を持って歩いている人を見かけたお子さんが、
自分も風船が欲しいと言うのでショッピングモールの中を歩きまわっていたところ、
風船がディスプレイしてある私たちの売り場を見つけて下さったとのことでした。
風船を目印に売り場へ来て下さったのです。
ショッピングモール内ではヘリウムガスを使えない場合が多いので、
私たちの売り場も空気でふくらませてスティックを付けた風船でしたが、
カラフルで目立つから分かりやすかったと言って下さいました。
それ以降、何人ものお客様が同様に売り場へ来て下さいました。
さらには人が集まっていることで、「何をやっているんだろう?」と興味を持ち、
風船に興味のないお客様までも自然と集まって来るようになったのです。
本来ならご購入のお客様限定で差し上げるはずの風船でしたが、
お客様が来なければ風船の存在も意味を成しません。
3日間限定のイベントですから、風船を余らせても仕方ないですよね。
だから景品として差し上げるのではなく、時間や数量を限定した上で
集客のために無料配布しようと思いついたのです。
集客のために無料プレゼントしたことで、見事に効果が出たわけです。
さらに嬉しいことに、その翌日も売り場に立っていると、
「昨日風船を無料でもらったけど、兄弟の分も欲しいから今日は買い物しますね。」と、
わざわざ買い物に来て下さった方もいらっしゃいました。
本当に嬉しくなり感動したのを今でも覚えています。
風船は、ただ売り場を華やかにするための道具だけでは無いと痛感しました。
使い方によってこんなにも集客の効果がアップするし、
お客様に喜んでいただけて、自分まで感動を与えてもらえると知りました。
それから自分は風船が大好きになりました。
風船のまわりには、本当に笑顔が生まれるものなんですね。
ご来店下さったお客様に、気持ちよく買い物していただくのはもちろんですが、
売る側の自分たちにも、風船はすがすがしさを与えてくれたのです。
ヘルプの2日間を終え、充実感に満たされた気持ちで帰ることができました。
それから何日か過ぎ、自分がヘルプに行ったショッピングモールでの売り上げが、
販売目標額を大幅に上回ったことを知りました。
営業時間中には必ずアイドルタイムがありますよね。
自分がヘルプを終えてからも、残った販売員の方たちが同じように
暇な時間帯は風船を使って集客してくれていたそうです。
あくまでもヘルプで行っただけだったので、そのショッピングモールの売り上げは
自分の業績に反映されなかったんですけどね。 ^^;
それでも嬉しいものですよ!
ただ「お客様を待つ」のでなく、「仕掛ける」ことも大切です。
ほんのちょっとの工夫で、グンと集客力がアップするものなんです。
それ以降、自分はどこにヘルプで駆りだされても怖くなくなりました。
この経験が自分にとって大きな宝となったからです。
そして今、あの時の感動を皆さんにも味わってもらえたらという気持ちで
バルーンガーデンで風船の販売に携わっています。
どうか自分のこの経験をヒントに、皆さまのショップでも風船を使って
集客力アップにつなげていただけることを心から願っています。
また次の機会に、別の体験談をアップしてみたいと思いますのでお楽しみに!
2014年 春